【アンチエイジングトレーニング】年をとるにつれてなぜ体は硬くなるのか①

これまでのブログでは、人生100年時代と言われるこれからの時代にただ長生きするだけでは、健康に年を重ねていく晩年を迎えることが難しいこと。そしてなぜ健康寿命が大切なのか。またこれには日頃からの体調管理が大事だということを重ねて書いてきました。運動機能を維持することは、今だけでなくこれからの健康にとっても、とても大事なことです。そして、それは自分自身の意志で維持できるのですから、その方法を知ることはとても重要だと思います。
それでは運動機能の衰えを防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。そのためには、加齢に伴って衰えていく運動機能が何であるかを知ることが大切です。このことを一番良く知る人は、毎日たくさんの人の運動機能を改善させる仕事をしている、リハビリの先生だと私は考えています。年をとってくると「どこが硬くなるのか」「どこが弱くなるのか」「どこが変形してくるのか」「どの機能が衰えやすいのか」「どこが痛くなりやすいか」などなど、そういったことを医療的観点から一番良く知っている職業です。こうしたことから、健康寿命に関する体のことを一人でも多くの方に知ってもらい、関心をもってもらい、自身の体調管理と健康作りにお役たち出来ればと考えております。

加齢に伴って衰えやすい運動機能は3つに集約できます。「柔軟性」、「筋力」、「バランス」です。そして実際にはこの「柔軟性」、「筋力」、「バランス」ともに最も衰えやすい部位があり、それを維持するだけで全身の機能が維持しやすくなります。
それではこの3つの機能について、どこが衰えやすいのかを説明していきます。

まず今回は柔軟性についてです。

 

 

 

 

 

①なぜ体は硬くなるのか

体を構成する組織はたくさんあります。この中で体の柔軟性に関与する組織は筋肉、関節包、靱帯、腱、脂肪体などがあげられます。これらの組織は軟部組織といい、関節を動かしたり安定させる役割をもっています。
一般的に、軟部組織は年齢が高くなるほど硬くなることがわかっています。その最も大きな理由はこれらの組織自体が変化することです。これらには、コラーゲンやエラスチンというタンパク質が多く含まれ、これによりゴムのような柔軟性がつくられています。しかしこれらは加齢とともに失われていき、この変化は新しいゴムが劣化して硬くひび割れしやすいゴムに変わるのをイメージするとわかりやすいかもしれません。
このようなことから、年を重ねていくとどうしても体が硬くなっていきます。
だから中高年以降では、体の柔軟性を保つためにストレッチのような予防運動は不可欠になります。

 

②体が硬くなると生じる影響

体が硬くなることによって特に4つの問題が生じてきます。

1つめにケガが多くなります
例えば筋肉が硬くなると肉離れや腱損傷などの怪我が多くなります。また靱帯や関節包が硬くなると体重のかけ方が偏って、関節の痛み、怪我や転倒なども多くなります。
2つめに変形を生じやすくなること。例えば年をとると腰や背中が丸くなります。この理由はいくつかありますが、特に体幹が硬くなることと関係があります。例えば腰には5つの背骨があり、この背骨は上下の骨同士で関節を作っています。この一つ一つの関節が後ろに反らす動きが硬くなって腰が丸まってくるのです。
3つめは痛みが生じやすくなります。関節や筋肉の硬さは、様々な痛みと関連があります。例えば膝が伸びなくなった状態を例にあげます。膝はまっすぐに伸びた状態で最も安定します。膝が曲がった状態だと使用する筋肉の活動が過剰になります。
この膝だけみても、膝が伸びないで曲がった状態では膝は不安定になり、さらにその動きをコントロールする筋肉の活動も過剰になるので、膝に様々な負担がかかるのも容易に想像できます。
4つめは他の部位に負担がかかります。硬いところがあると、隣接する関節に負担をかけ、様々な痛みの原因になります。一つの関節の動きは他の関節の動きにも影響を与えます。例えば股関節が硬くなると、膝も曲がり足首も曲がります。つまり隣接する関節にも大きな影響を与えます。こうしたことで、一つの関節が硬くなると隣接する関節にも硬く負担がかかり、バランスが悪く痛みが出やすくなります。ここでは股関節を例にあげましたが、その他の関節でも同様です。偏った硬さが生じると、関節が硬くなかった時と比べて体の様々な部位に症状がでてきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、加齢に伴って衰えやすい機能、その中でも柔軟性について説明しました。

次回は柔軟性の続きで、特に体のどこが硬くなりやすいのか。その中でも一番大切な体幹についてお話します。

 

 

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